モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: ハードカバー
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タイトルが釣りっぽく感じられ、最初は敬遠していましたが、前エントリーで触れたアジャイルジャパン2012で紹介された動画から興味を持ちました。
原題は "Drive The Surprising Truth about What Motivates Us"
直訳すると、「やる気。私たちを喚起する驚くべき真実」
こちらの方が内容を詳細に表しているかもしれません。
本書は、外発的動機をモチベーション2.0と呼び、内発的動機をモチベーション3.0と呼び、はっきりと区別することで、新たなステージへのステップアップを読者に強烈に植えつけます。
外発的動機とは、アメとムチが導くモチベーション。
内発的動機とは、自律性、熟達、目的が導くモチベーション。
確かに私もこれまでは内発的動機がよいという一般認識を持っていました。しかし、だからといって外発的動機がそこまで「悪い」という認識を持てていませんでした。給料をもらえるから働く、普通のことだと思っていました。
本書は一刀両断に斬り込みます。
モチベーション2.0という社会OSが引き起こす様々な問題が、どのようなメカニズムで引き起こされるか、科学的な裏付けを武器に鮮やかに解説します。
それは、あなたの会社、私たちの社会で必ず目にする"よくある"問題です。
多くの人は、自分自身がどこかで、モチベーション2.0を前提として動いていたことに気付かされるはずです。それほどまでに、モチベーション2.0というOSは社会の隅々に浸透しています。
会社と自分の折り合いの付け方、あの表裏感は一体何だったのか。人間は本来的に命令に従うのではなく、自らの内なる声に耳を傾けたいのです。自律的であり自己決定的であるのです。それこそが人間性。
そのエネルギーは、今現在、様々な場所で花開きつつあります。
アメリカでのNPO,NGOの台頭。
日本の大企業内でも、サードプレイス的な少集団活動が数多く生まれています。
個人は目覚め始めています。
これからの21世紀は、このモチベーション3.0を推進力に、まだ見ぬ社会の熟達<マスタリー>を目指す必要があるのでしょう。
ちなみに。
PMBOK、プロジェクトマネジメントはモチベーション2.0に立脚した考え方。
アジャイル、コーチングはモチベーション3.0をOSとします。
だからこそ
Be Agile!